top of page
執筆者の写真Yuji Akiyama

雪崩地形に行く前に”7STEPS”


Happy Winter! AJSG会員の秋山です。私は基本カナダでガイドしておりますが、1月はこちらのお客様を連れて日本に参上致します。今年は明後日1月14日からどうぞよろしくお願い致します。 興味のある方は私のブログを要チェケラ http://onsightcanada.blogspot.com/


さて最近の投稿でも寺田氏から指摘のあった日本雪崩ネットワーク(JAN)ですが、そのJANから新しいチラシが出ておりますので、その紹介をさせて頂きます。

その名も”7STEPS"。 雪山に入る上での7段階を分かりやすく説明してくれています。各ステップの中でも細分化されているので、かなり”たくさんの事”を考えながら雪山に入らないと行けないのはすぐに感じて頂けると思います。

ただその”たくさんの事”の多くの部分をガイドを雇うことにより考えなくても済むことになります。これがガイドを雇う大きなメリット。逆にこの”たくさんの事”を考えて山に行っていないのであれば、それは経験には加算されていないので要注意です。

例えば山歴20年、その20年の内何日雪山に入っていましたか? その山に入った際、どの程度の”たくさんの事”を考えた結果で意思決定をしていましたか?

その地域のローカルで何年も同じエリアに通っている人は詳細な地形、木の一本まで覚えている事も多いです。なのでこの場所では雪崩が起きずらいなど、熟知している人も多いです。そんなガイドさん/先輩は同行者としては頼もしいです。でもなんで雪崩がおきづらいのでしょうか?それが説明できなければ、全てはなんとなく、になっていしまいます。今まで見たことがない、は経験には入りませんし、意思決定にもなっていません。そして事故が起こった後は、ここで雪崩を見たことがない、稀なケースでびっくり、となるわけです。

という事で、”たくさんの事”を考えましょう。 A4一枚のチラシなので、全てを網羅しているわけでは無いですが、最低限この項目は”あなた””同行者”もしくは”ガイド”により雪山に入る前に考慮されている必要があります。


各項目を軽く説明させていただくと

1. 雪山とスキー場 → スラックカントリー/サイドカントリー、ゲレンデからちょっと向こう、これは全てバックカントリーです。ゲレンデかバックカントリーか、その中間はないので要注意!

2. 装備を持つ → バッテリー、プローブのワイヤー、シャベルの接合部などメンテナンスも忘れずに

3. 訓練する → 装備を使う”頭”これも重要です。多くはガイドに委ねる事ができる項目です。

4. 計画を立てる → 計画段階で不明な点がわかるので、自分が何をわかっていないのかが分かる、ことになります。 これもガイドも任せてOK

5. 状況に気づく → どのような項目に注意するかを知っておかないと状況に気づくこともできません。ガイドに任せましょう。

6. リスクを減らす → 家でYoutubeを見ているのが一番リスクはありませんが、山に行く=リスクが有るということです。 どこまで減らせるかがポイント。 あなたのガイドはリスクを減らしてくれていますか?

7. 捜索救助を行う → カナダの国立公園はヘリで救助に来てくれています。では来てくれない場所は? 自分で処理しないといけません。

昨日まではチャッタークリークというキャットスキー会社でガイドをしていましたが、40度を超える斜面を12名のお客さんに滑ってもらう、スノーセーフティーの時は今までクローズしていたコースを私の調査結果で開けて他のグループに滑ってもらう判断をする。 人の命を預かる仕事なので、行動にはそれなりの項目を踏んで意思決定をしているのです。

たくさん偉そうな事を書きましたがご心配なく! ガイドの場合これは全て頭の中で処理する部分。 私とあったお客様の多くは、”秋山さんってなんか軽いガイドですねー”って言ってくれます。威厳のあるガイドが羨ましい~。

Play Safe everybody!!

Comments


bottom of page